支援者の支援
PR

支援者の「孤独」、だからこそ支え合う

けあけあ
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

こんにちは。じま、こと飯島章太です。

今日は、子ども・ふくしに関わる人達の「孤独」、について書きたいと思います。

目次

  1. 0.前回の振り返り
  2. 1.言いたいこと
  3. 2.対人支援における「孤独」
  4. 3.職場の中における「孤独」
  5. 4.職場外における「孤独」
  6. 5.だからこそ「支え合い」

0.前回の振り返り

https://note.com/embed/notes/na39e4f11e0a0

前回は、子ども・ふくしに関わる人達の生きづらさについて書きました。

その生きづらさには、①過去の生育歴②現在の仕事③将来のキャリアがそれぞれあると書きました。

中でも前回は、支援者の「当事者性」とも言えるような、

支援者自身が持っている心の傷・弱さと付き合うことについて書きました。

1.言いたいこと

 で今回ですが、子どもやふくしを仕事・活動としている人もまた「孤独」だということを言いたいと思います。

その孤独には3つ種類があると思います。

①ふくしの利用者や子どもとの対人支援における「孤独」

②職場の中における「孤独」

③職場外における「孤独」

の以上3つです。

以下それぞれ説明していこうと思います。

2.対人支援における「孤独」

「ふくしの利用者や子どもがいるから孤独じゃないじゃん!」

「ほかの職員やスタッフがチームで支えていることもあるよ!」

とも思われるかもしれません。確かに物理的にはそうかもしれません。

ですが、対人支援において、心的な孤独を感じながら仕事をしている人は少なくないと思われます。

というのも、ふくしの利用者や子どもを支援していく中で、

その瞬間・その場面で責任をもって対応できるのは1人の支援者だけだからです。

もちろん、それまでの組織・チームとしての方針はあると思います。

でも、実際にふくしの利用者や子どもと接するのは1人であることが多いはずです。

その場合、その瞬間、責任がのしかかっているのは、その時やりとりを交わしているその特定の支援者のはずです。

そういう意味で、支援とは「孤独」なものなのだと思います。

3.職場の中における「孤独」

支援者は組織に属していれば孤独ではないか?というと、

そうではない、と私は思います。

「そばに他の職員・スタッフがいるのに、どこか孤独を感じる」

という声を何度も耳にします。

その「孤独」の背景には、

①物理的に職員・スタッフ同士で話し合う機会がない

②結果、組織内での支援観が共有できていない。

③すると、物理的には横にいる職員・スタッフが何を考えているのかが全くわからない

ということが起こっているのではないかと思います。

支援者は、組織に属しながらも、孤独を感じている。

むしろ、組織に属しているからこそ、

「なんでこの人のこともわからないのだろう」と虚しさを覚えるのかもしれません。

4.職場外における「孤独」

では職場の外ではどうでしょうか?

職場の中では「支援者」である子どもやふくしの現場にいる人も、

仕事の時間が終われば、「支援者」という姿からは解放されます。

ですが、気持ち的にはそうはいきません。

「ああ、なんであんな対応しちゃったかな」

「すごい傷つくことがあった…」

などもやもやが残る支援者も多いだろうと思います。

そういう意味では、職場の外でも「支援者」である場面がちらつくことがあると思います。

そんなとき、ほかの誰かに話したいと思うこともあるかと思います。

ですが、多くの支援者には守秘義務が課されています。

もやもやを話したくても、簡単には話すことができない。

そんな意味で、職場から一歩でも外にでれば、

支援者は孤独なのだと思います。

5.だからこそ「支え合い」

 だからこそ、子ども・ふくしに関わる人同士の「支え合い」が大事だと思うのです。

 本来であれば、職場の中で職員・スタッフ同士が「支え合う」ことが大事だと思います。

 ですが、実際には仕事が多忙だったり、人間関係がギクシャクしていたり、関係が親密だったりするからこそ、「支え合う」ことが難しくなっています。

 そんな時に、私は第3者同士の「支え合い」が大事だと思うのです。

 利害関係があまりないからこそ、話せることがあります。

 人間関係の濃度に関わらず、ゆるくつながることができます。

そんなことを思って、私が大事にしているのが「子ども研究ネットワーク」というネットワークです。

https://note.com/embed/notes/n76280e1bd801

「とにかく細く長く続けることが大切です」

これは私が関わっていたボランティア団体の方から教わった言葉です。

だからこそ、このネットワークでは、

「ゆるい」ながらも、何か困ったことがあったら助け合える関係づくりを大事にして、細く長く続けていくつもりです。

子ども研究ネットワークはそんな感じです~。

興味ある方は、

Twitter「じま」https://twitter.com/shotaiijima

facebook「飯島章太」https://www.facebook.com/shouta.iijima.5/

までダイレクトメッセージをくださると幸いです~。

あとがき

支援者ってチームでやっているようで、

実は1人1人の責任が重かったり、

なんとなくひとりぼっちだなと感じていたり、

職場外では、なかなかつながりを作れなかったりするよなぁと。

子どもやふくしに関わる人たちを、

つなげることを仕事にするのだけれど、

実は支援者自身が他の人とつながれてなかったりするので、

ジレンマだなぁと。

でも、だからこそ支え合っていくのだろうなと。

そんな気持ちを込めて書きました。

ちなみに「支援者」という言葉はあえて使っています~。

「支援者」という言葉に含まれるパターナリズムや

非対称性があることは認識したうえで、

この言葉を使うべきだなと思っています。

残念ながら「支援者」なのだと思います。

運営者について
飯島章太
飯島章太
フリーライター
元児童相談所職員での経験を活かして、子ども・若者のケアに関わる人たちに取材を続けています。著書に『図解ポケット ヤングケアラーがよくわかる本』 。
記事URLをコピーしました