児童虐待防止の理解を助けてくれるおすすめの本
けあけあ
フリーライター 飯島章太のサイト
私が見てきた一時保護所の中で最初に驚いたルールは、
「パンにマーガリンとジャムを両方つけてはいけない」
というルールだ。
ある日、朝食を食べる際に、マーガリンとジャムを回してぬっていたのだが、
ある子が「両方つけて食べていい?」と聞くので、
まぁいいかと思ってつけようとしたところ、
ベテランの職員から「なにやってんだそこ!」と怒号が飛んできた。
「どっちか片方だけだろ!」と厳しくその子と私に注意をした。
その後、行動観察という日誌のようなものを書くのだが、
その職員から「パンにジャムとマーガリンを両方つけようとしたところ記録に残しておいて。」と言われた。
この記録はほかの児童相談所の職員もみる記録だ。
私はとりあえずわけがわからなかったので、忘れたふりをして書かなかったところ、後日追加でその記録が書かれていた。
こうした細かいルールが私のいる一時保護所には張り巡らされている。
・嫌いな食事を減らしたら、ほかのものはおかわりできない
・勉強机の向きは決まっている
・糸一本出すのも決まった時間でなければならない
など。
ルールが一定程度あるのはまだわかる。
でもこうした細かいルールがあることによって、
子ども達は「自分はルールを犯していないだろうか」と委縮するだろう。
果たしてこうしたルールは子ども達のためなのか?
単に職員の管理のしやすさにあるのではないか?
職員がこう管理せざるを得ないくらい職員には余裕がないのか?
などいろいろ考える機会となった。