【千葉県の一時保護所の職員が増えているかどうかについて。】
令和2年4月時点では、子どもの定員115名のところ212名(非常勤含む)いて、令和4年4月時点では、職員数は227名なので15名ほど増えています。
が、よくみると、令和4年では子どもの定員数が171名になっているのが注意です。
実際にはシフト換算にしたり、入所率が150%くらいだったので、令和2年時点では子ども5名〜6名につき常勤1人の職員がつくくらいの人員かなと思うのですが、
単純化させて、子どもの定員と職員数の割合を出すと
令和2年では 約子ども1人の定員につき1.8人の職員がいます。
それが令和4年になると、子どもの定員1人につき1.3人の職員という配置になっています。
つまり定員数をみると、千葉県は子どもに対する職員の配置数が減っているとも見れます。
子ども1人につき、職員0.5人分のケアが減っているとも言えます。
ただ常勤職員が増えて、非常勤職員が減っていると考えると一概には言えないですが、
職員の配置基準からみると、千葉県の一時保護所の子どもたちのケアを行う職員数は減っているとみえます。
もう少しいうと、
令和2年の一時保護所の定員数115名から令和4年に定員171名になったため、定員は56名増えているわけですが、実際に職員は、15名しか増えていないため、
増えた定員数に職員数を割ると
子ども1人につき、職員は0.26人しか割り当てられていない計算になるかと思います。
そのため千葉県が「児童相談所の職員増」「一時保護所の職員数増」と言っているときには注意が必要です。
職員の数が増えればいいのではなく、子どもの定員数や関わっている子どもの数に対する職員の割合を変えなくては、よりよりケアは難しいと考えています。
参考資料
令和4年時点 児童相談所関連データ (全国児童相談所所長会議資料)
https://mhlw.go.jp/content/11900000/000987736.pdf
第3回 児童相談所における一時保護の手続等の在り方に関する検討会 資料1(令和2年11月19日)https://mhlw.go.jp/content/11907000/000699453.pdf
一応注意点ですが、今回は定員数と職員の割合を機械的に計算したら、こんな形になりました。
そこから実際の入所率を加えたり、職員の退職率や休職率をのちに加えると、より子どもと職員の割合は低下すると思われます。
私が働いていた当時(令和元年)でも、シフト制(土日勤務あり・24時間を交代で勤務)でしたので、
実際子どもたちが定員2倍の40名ほどいて、1日の常勤のシフトは5〜7名ほどでしたので、職員1人につき子どもが6〜8名いるというのが現実です。
それがあまり変わっていないとすれば、悲しい現実です