自分が疲れているのかどうかわからなくなった〜千葉県児童相談所職員1ヶ月と15日目〜
1 自分の疲れに鈍感になった
シリーズ「なぜ元職場の千葉県・児童相談所に裁判を起こしたのか」の職員時代の勤務編。
前回は、勤務2ヶ月目に入り当初持っていた違和感を、徐々に持ちにくくなってきたことについて記事にしました。
職場へ疑問を持たなくとなると同時に、自分自身が今疲れているのかどうかがわからなくなってきたのがこの時期でした。
2 休むって難しい
2−1 「無理するな」「持たないよ」と言われても・・・
最近複数の人から「120%の力で動いているから、それは持たないよ」と、指摘してくださっている。
私自身、なんだか最近自分の疲れに鈍感になっている気がする。今日の勤務を終えて、なんだかモチベーションが上がりにくいのに気づいて、そう感じる。
(5月15日日記)
この時期の私の休日の過ごし方は、特に子ども・福祉関連のイベントに参加して、いろんな人と交流したり、つながりを作ったりすることでした。
以前職場で研修もOJTもなかった私を支えてくれたのは、書籍などの知見だったことを書きましたが、
こうした書籍などにアドバイスをくださったのは、イベントなどでつながりが生まれた業界の先輩たちでした。
その先輩方から、この時期の私の働き方に対してとても心配してくれていたため、「無理しちゃいけないよ」「120%の力で動いているから、それは持たないよ」とも言われるようになっていました。
私自身は全く自分が120%の力で働いていることには気づいていませんでしたし、もし仮にそうだったとしても「それくらいのパワーを出して働かざるをえないような仕事の状況だからなぁ・・・」とも感じていました。
2−2 一時保護所の子どもたちの数が、定員の倍になる
この時期くらいから一時保護所の子どもたちの数が、定員の2倍になっていたのです。
一時保護所では定員を超えると、子どもたち同士のトラブルが発生する可能性が高くなると研究調査で明らかになっています。子どもたちが増えれば、接触の機会も増えて、トラブルの数も増えていきます。本来4人定員の寝室に、8人の子どもたちが寝るような状況でした。
職員の数も全く足りていません。職員の数は、基本的に定員に合わせて設けられます。逆に言えば、子どもたちが定員の2倍となれば、職員は普段の倍以上の働きを求められます。加えて職員の欠員状態が続いていました(詳しくは以下の記事より)
だからこそ、むしろ職員として200%の力を出さないと、現場が回っていかないような状態でした。
2−3 疲れに鈍感になってくる
休むのって難しい。それも含めて仕事するって難しい。
(5月15日日記)
そんな状況だったためか、自分がどのくらい今疲れているのかが、次第にわからなくなってきました。むしろ無意識に、自分が疲れているとあえて思わないようにしていたのかもしれません。
疲れている自分を自覚してしまった瞬間、もうこれ以上頑張れなくなってしまうのではないかと、恐れたのではないかと思います。
でも確実に疲れは限界すれすれの状態が続いていました。朝エナジードリンクを飲んでなんとか奮い立たせ、自分の水筒にはカフェインを入れるためコーヒーを入れて集中を維持させようとしていました。
ですが、帰宅中駅の改札を出て歩いていると、なんだかふわふわと、自分が歩いている感覚がありませんでした。疲れているのかどうかもわかりません。
帰宅後にようやく、ばたっと布団の上で横になった瞬間に、まるで身体の上から重い岩が乗っかっているくらいの、身体のだるさを感じて、1時間ほど起き上がれなくなっている自分に気づいたときに、「ああ、今日は疲れたんだ」と自覚できました。
それくらい自分の疲れへのアンテナが麻痺していった時期でした。
3 おわりに
「さて今日も職場の人数が足りないために、特に新人にしわ寄せが来ています。どうしたらいいんだ、この構造・・・。同期の支え合いだけは限界あるぞ・・・。最終的には子どもに不利益になっていく姿が目に見えて心苦しすぎる。」
(5月18日日記)
勤務から1ヶ月経ったくらいでしたが、職場への違和感を持たなくなるだけでなく、自分自身の疲れへの感覚も麻痺してしてきたのが、5月半ばの状況でした。
この日記にもあるように、特にこの時期から子どもたちと十分関われない自分に葛藤するようになってきます。
この葛藤については、次回記事で書きたいと思います。