本や文字が読めないと感じたらーオーディオブックのすすめ

けあけあ
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0 本が読めなくなったショック

私は本がとても好きでした。子どものときから、悩んでは本にヒントを与えてもらえて、本の言葉たちは私を何度も支えてくれました。

ですが私が仕事で倒れてから、全く本が読めなくなりました。長い文章を理解するのに、ものすごくエネルギーを使わないと読めなくなりました。

それは本当にショックなことでした。自分の生きる支えを失ったかのような衝撃でした。

1 本を聞くという方法ーオーディオブック

ですが、私がちょうど倒れた時期くらいから、オーディオブックが大きな広がりを見せていました。

「本を聞く」「聞く読書」など、本の読み上げ音声を耳から聞けることは、私とってとても大きな救いでした。

もちろんYoutubeなどでも断片的に情報を手に入れやすい時代ではあります。ですが、本は著者本人がどのような思考回路で考え、体系的に物事を見つめているか、その文章の流れを追うことができることが重要だと思っています。

そうした意味で、オーディオブックというのは本当に重要な存在でした。

2 本は無理に読まなくていい。

私の好きな本に『本を読めなくなった人のための読書論』(若松英輔さん著・2019年)という本があります。

本は
ぜんぶ読まなくていい
たくさん読まなくていい

多読・速読を超えて、人生の言葉と「たしかに」出会うために。
NHK「100分de名著」常連の本読みの達人が案内する読書の方法。

本が読めなくなったのは、内なる自分からのサイン。
だから、読めないときは、無理をして読まなくていい。
読めない本にも意味があるから、積読でもいい。

知識を増やすためではなく、
人生を深いところで導き、励ます言葉と出会うためにする読書。
その方法を、あなたと一緒に考える。

亜紀書房の「内容紹介」より
https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=921

 本が読めなくなった当時、私はこの本のやさしい言葉たちに救われました。

3 でも・・・本を読みたいー読書バリアフリー

 でも、なんとかして本を読みたい。そんなときに出会ったのは、2023年に芥川賞を受賞した市川沙央さん著の『ハンチバック』でした。

本それ自体もですが(特に福祉関係者には刺さる内容ですね)、市川さんの本を通じて「読書バリアフリー」という、読書が困難な人、それは障害の有無だけでなく、加齢や病気などに関わらず、すべてのひとが自由に本を読める環境を整備することの重要性が、マスメディアに取り上げられたことも大きかったです。

4 オーディオブックの存在の重要性ーセルフケアー

 オーディオブックは、もしかしたら「時間がない人のためのもの」や「何かをしながらききたい人のため」というイメージもあるかもしれません。 

 ですが、私はなんらかの事情で、本を目で読むことが難しい人にとって、すごく重要なツールであると感じています。

 本を読むことは、メンタルヘルスにとっても良いと聞きます。それは読者の悩みや葛藤に、少し明かりを照らしてくれるからだと思います。

「本を読めなくなった」
「本が読みたいのに、なぜか理解できない」「文字がすべる」
「ずっと寝床で横になっているけど、何かしたい」

といった人たちに向けても、やはりオーディオブックも重要な存在だと思っています。

私はAmazonが運営するAudibleというサービスをよく使っていますが、これから色々サービスも出てくるかもしれませんね。以下、Audibleへのリンクも貼り付けておきますので、無料体験もできたと思うので、よかったら試してみてください。

Amazonオーディオブック Audible

先に紹介した市川沙央さん著の『ハンチバック』も定額で聴けるみたいなので、よかったこちらもきいてみてください。きっと色んな感情が湧き立つと思います。

運営者について
飯島章太
飯島章太
フリーライター
元児童相談所職員での経験を活かして、子ども・若者のケアに関わる人たちに取材を続けています。著書に『図解ポケット ヤングケアラーがよくわかる本』 。
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